遠く離れたカタールから訴えた「ガザの忍耐強い我が民よ」
就任後初の演説でハイヤ氏は、今後の運動の指針となる優先課題を提示した。イスラエル軍の軍事作戦の全面停止とガザからの完全撤退を議題の最優先に掲げ、仲介国に対し、既存の合意を実行するようイスラエル政府へ圧力をかけることを強く求めた。また、ガザ住民の「尊厳ある生活」の回復や、パレスチナ人をガザから追い出そうとする強制移住計画の阻止、さらには復興の加速と囚人の解放を誓った。ハイヤ氏は、復興はパレスチナ人の「固有の権利」であり、いかなる政治的立場や取引にも結びつけられるべきではないと強調した。
一方で、パレスチナ解放機構(PLO)の再構築を通じたパレスチナ内部の団結や、アラブ・イスラム諸国との関係強化、そして国際社会によるパレスチナ人の保護とイスラエルの責任追及を訴えつつ、ガザ市民に対しては極めて感情的な言葉を用いて共感と同情の立場を示した。
「誇りの地であるガザの忍耐強く不屈の我が民よ」
「ガザの人々よ、私の家族であり、私が人生を共にしてきた私の民、私たちはあなた方を知っており、あなた方も私達を知っている。私たちは、あなた方がどれほど苦しみ、苦しみ続けているか、そしてあなた方に負わされた傷を理解している」
「あなた方はテントや仮設の避難所で暮らし、大地をベッドとし、空を毛布としている。」
――しかし、戦争前にガザを離れ、カタールを拠点に停戦交渉を主導するハイヤ氏から放たれたこれらの言葉は、今もなお瓦礫の上で暮らす多くのガザ市民の心情を逆撫でしたようだ。
