企業と金融機関のあるべき関係
新たにスタートした「企業価値担保権」制度は、金融機関と事業会社が単に資金の「貸し手と借り手」ではなく、お互いがパートナーとしての信頼関係の構築がポイントだ。金融庁も、「金融機関と事業者のコミュニケーションのあり方」を指摘する。金融機関には今まで以上に、支援ノウハウ、融資実行後のモニタリングに加え、事業譲渡・破綻時の対応力が求められる。一方、事業会社には、自らの企業価値を高める経営ビジョン・計画とともにそれを可視化し、メッセージとして発信することが重要だ。
7月に公表された「経済財政運営と改革の基本方針2026」、いわゆる「骨太方針2026」。その中で、「8つの分野横断的な課題」のひとつ施策として、「金融を通じた潜在力の開放」として、金融機関の資金供給機能・成長支援機能の強化を進めていく。
国内産業の9割以上を占める中小企業や小規模事業者、さらにスタートアップは日本経済活性化には必須だ。その成長につながる新たな融資スキーム「企業価値担保権」の活用は大いに期待されるが、定着するには長期的な視点に立った取り組みが必要だ。
