姜氏は22年12月に北朝鮮の無人機が領空を侵犯した際、作戦を統括する合参作戦本部長だった。状況伝播の遅れと撃墜失敗を理由に、翌年2月に書面警告を受けている。軍の掌握力を買われた起用は、その掌握力が問われた局面の当事者への起用でもある。
国防予算が初の70億ウォン超え
韓国政府は9月1日、27年度の国防予算案を今年比8.2%増の73兆2777億ウォン(約8兆4800億円)で編成し、国会に提出すると発表した。国防予算が70兆ウォンを超えるのは初めてである。
部門別では、部隊の運営にあたる戦力運営が5.9%増の50兆416億ウォン、装備取得の防衛力改善が13.8%増の22兆7112億ウォン、兵務行政が1.4%増の5249億ウォンとなった。伸びは装備側に偏っている。
国防部は、戦時作戦統制権の回復後に韓国軍が主導する連合防衛体制を築くための能力を前倒しで確保すると説明する。KF-21戦闘機の初回量産への投資を拡大し、後続量産も進める。2030年代半ばの進水を目標とする原子力潜水艦事業に着手し、長距離地対空誘導兵器L-SAMと中高度偵察用無人機の早期戦力化も図る。
国防分野の人工知能予算は今年の1600億ウォンから3610億ウォンへと2倍以上になる。群集ドローンの研究開発や、移動型レーザー対空兵器の開発にも乗り出す。
兵役資源の減少に対応する内容も並ぶ。常備予備軍を3700人余りから7000人余りへ拡大し、一般前哨大隊の管理や駐屯地警備といった非戦闘分野に民間人力を試験的に投入して、現役を戦闘任務に集中させる。また下士(伍長相当)1号俸の報酬は月300万ウォン水準へ引き上げる。
ただし、この8.2%という数字には注釈が要る。比較の基準となる今年の67兆7040億ウォンには、昨年12月に確定した本予算65兆8642億ウォンに、その後の増額分と、従来は別枠だった兵務行政が加わっている。
本予算と、来年の戦力運営・防衛力改善の合計72兆7528億ウォンを並べれば、伸びは10%を超える。政府が掲げた増加率よりも、実際の膨張はいくらか大きい。
