2026年9月7日(月)

Wedge REPORT

2026年9月7日

 今春、〝100年に一度〟といわれる大改正を経た「区分所有法(マンション法)」が施行された。法改正の狙いは、拙著『マンション 狙われる修繕積立金 談合・なりすまし・外部管理者』(平凡社新書)に詳述したが、ひと言でいえば「マンション終活(建て替え、敷地売却など)」の促進である。

マンションは買って終わりではなく、むしろ買ってからが始まりとなる(PHOTOGRAPHY BY ZHANGXUN/GETTYIMAGES)

 現在、全国約780万戸の分譲マンションのうち、築後40年以上が約23%を占め、その世帯主の55%が70歳以上。つまり建物の老朽化と住民(区分所有者)の高齢化という「二つの老い」が深刻化している。

 住民が構成する管理組合の多くは、マンションの維持管理の主体なのに、住民の高齢化で役員の成り手が見つからず、活動が滞っている。管理不全に陥って荒れ果て、放置されるマンションも増えてきた。

 そうした状況を踏まえ、国土交通省と法務省は、区分所有法を中心に関連法を改めた。所有権の清算、権利関係の解消という「終末」を視野に入れ、建て替えや敷地売却という終活への道筋をつけたのだ。

 例えば、区分所有者の「5分の4以上」の賛成が必要な建て替えや敷地売却の集会決議において、耐震不足や外壁の剥落、給排水管の腐食などの「客観的事由」があれば、「4分の3以上」で成り立つようにした。建て替えや敷地売却へのハードルをぐっと下げている。


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