なぜ、日本橋浜町だったのか?
オーバーワイスとは、ルクセンブルクの王室御用達ともいわれる有名洋菓子店です。そんな村田さんは、なぜ日本橋浜町を選んだのでしょうか。
「シェフとして勤めはじめてから、様々な学びがありました。nelでは『ビーン・トゥ・バー』と呼ばれるカカオ豆の焙煎から手がける手法を用い、実際にカカオ農園にも足を運び素材がいかに大切かということがよく分かりました。こうした学びのおかげで自分の引き出しを増やすことができたと思います。浜町については、元々ゆかりのある土地ではありませんでしたが、お店を営み、浜町の人と関わるうちにだんだんとこのまちのことが好きになっていったという感覚です」
そして、24年8月にオープンしたのがカカオ菓子suminozaです。
「まちに根付いた焼き菓子店になりたいという思いと同時に、単なる焼き菓子店だと、他のお店と変わり映えがしないと思っていました。そこで、看板商品として考えたのがバウムクーヘンでした。『年輪を重ねる』ということで縁起の良い焼き菓子として定番ではあるのですが、バウムクーヘンを焼くには専用の設備が必要で、それはお店を立ち上げる段階から用意しておく必要があります。そした点でも、他のお店との違いが出せると考えました」
ところで、お店の名前にはどんな意味があるのでしょうか。
「京都の実家の前にある、小さな通りは、正式名称はないのですが、隣接する炭之座町につながっているので、『炭之座通り』と呼んでいました。『名前がない道』、そこには様々なストーリーが描かれる可能性がある。そんな思いを持って、名前をもらいました」
カカオ菓子suminozaの店内はデザイン性の高い、とても洗練された雰囲気で、陳列された焼き菓子を眺めるだけでも楽しくなります。ぜひ、足を運んでみていただければと思います。
