世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年11月5日

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 今回のISの急激な台頭の原因をどう見るかについては、この論説のように、シリア内戦への不介入を含むオバマ政権の中東への非関与に多くの責めを帰す見方もありますが、基本的には最近の中東、イスラム世界の流動化、不安定化という独自の状況から生まれたものです。

 今回の反IS戦争は、また、反ISの有志連合参加国もその思惑は様々であり、長期的に効果のある戦いを米国がリードしていけるか定かではありません。シリアに大きな影響力を有しているイランとロシアの協力をどう取り付けるのかという難題もあります。

 米国が本気で対ISの戦いに取り組み、これを国際社会が支援することは歓迎すべきことであり、ISのこれ以上の勢力拡大を防ぎ、イラクの国家としての存立を守ることには資するでしょうが、オバマ大統領の目指す「ISの弱体化と最終的な殲滅」は、イラク、シリアを含めたアラブの人々自身が宗派対立及びイスラム過激主義にどう対処していくのかにかかっていると言えます。

*関連記事:世界80カ国から集まる戦闘員 「イスラム国」は空爆国が育てた

  
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