山口百恵がかつてヒット曲に歌った海。その海はただの海ではなかった。駆逐艦や潜水艦が寄港する軍港である。
海上自衛隊の司令部。
そして、アメリカ海軍第7艦隊。
その二つの基地の海である。それ以前に、黒船のペリーが降り立った地であり、さらに戦前の日本海軍の時代、鎮守府と呼ばれる軍港施設の中でも、中心的な施設があったところ。東京湾の入り口という要衝の地ゆえと思われるが、歴史的にも、そして現在でも、軍港の中の軍港であり続けている。
まさに、特別な歴史を刻んできた、横須賀のストーリー。
百恵さんも、そして、私自身も若かった頃の事など思い出し、物思いにふけらないでもない。が、何よりも食べ物のことを考えてしまう、食いしん坊の哀しい性。
そのような特異な歴史を刻んだ街なのだから、特別な食べ物もあるに違いない。そのような思考回路が働いてしまう。