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3月解禁! 就職活動支援サイトのアプリも登場
2016年卒(現・大学4年生)の就職活動が3月から始まった。「学業専念」という政府の要請に経団連が応えた結果、これまでの就活スケジュールから3ヵ月後ろ倒しのスタートとなり、12月の情報解禁が3月までずれ込んだ。経団連に所属している企業であれば面接開始日も8月1日からになるので、今年の夏は例年よりもリクルートスーツを着た学生を多く見かけることになりそうだ。
就職活動を取り巻く環境はここ20年で大きく変わった。1995年、まだパソコンも一般家庭に普及していなかった当時は、就職活動支援サイトの最大手である「リクナビ」や「マイナビ」も存在せず、就職志望の学生は辞書のようにぶ厚い採用情報誌を見て、ひたすらハガキを投函することで企業にエントリーをしていた。
2005年ごろになるとインターネットも普及し、エントリーもクリック一つでできるようになる。企業へのエントリーに対する障壁が低くなったことから、1995年と比較すると業界や企業を絞る学生は減少し、一人当たりのエントリー数は急増した。
そして現在、就職活動のツールはパソコンからスマートフォンへのシフトが始まっている。リクルートが運営する「リクナビ」は、同サイトと連携したスマホアプリをリリース。まさに「いつでもどこでも就職活動ができる状況」が構築されつつある。説明会の予約も電車の中で行うのが当たり前になり、人気企業のセミナーはものの数分で満席になるという。
ITの発展によって企業情報は手に余るぐらい入手しやすくなった。学生たちにもスピード感が求められるようになり、例年、我先にサイト登録をしようとする学生が溢れる。「リクナビ」や「マイナビ」のサイトオープン直後には毎年サーバーダウンが報じられ、ネット上では一種のお祭りのようになっている。
参考:午前0時にリクナビマイナビが仲良くダウン 今年も就活解禁の時期がやってまいりました(ねとらぼ)
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1503/01/news014.html
こうした事象が毎年起きている限り、学生がヨーイドンで就職に向けて動き出す姿勢は、今後も変わらないように思える。しかし一部の業界においては、「リクナビ」や「マイナビ」といった就職活動支援サイトにとらわれない、新たな就職活動もスタートしているのである。