慶長8年(1603)、征夷大将軍となった徳川家康は統治の強化を目指し、江戸城の拡張や名古屋城の築城など、各地で城の整備に乗り出す。江戸時代に入り、戦の舞台から政治の場へと役割を変えた城に注目、その天守や御殿の魅力に迫る展覧会が開かれる。
《江戸図屏風》左隻(部分) 国立歴史民俗博物館蔵
*展示期間 8/4~30 (9/1~27は複製を展示)
*展示期間 8/4~30 (9/1~27は複製を展示)
今回スポットが当たるのは、幕府の中枢機関が置かれた江戸城をはじめ、家康にとってゆかりの深い駿府城、尾張徳川家の居城だった名古屋城、文化遺産の宝庫として栄華を偲ばせる二条城など、いずれも徳川家の権威の象徴となった名城ばかり。約50点におよぶ城絵図や城郭図が一堂に会するほか、豪華な屏風や調度品などで華麗な御殿の雰囲気を垣間見ることができる。
また、明暦の大火(1657年)以前の江戸の風景を今に伝える「江戸図屏風」や、駿府城と城下町、それを取り巻く景観からなる「駿府鳥瞰図」、江戸初期に再建された大坂城を描いた「大坂市街・淀川堤図屏風」など、城を中心とした往時の町の様子が分かって興味は尽きない。
忠臣蔵で名高い「松の廊下」や大広間、大奥など、江戸城の本丸御殿の一部を高精細コンピュータグラフィックスで復元した映像による紹介もあり、奥深い城の魅力に触れられる。
特別展 徳川の城~天守と御殿~
<期間>2015年8月4日~9月27日
<会場>東京都墨田区・東京都江戸東京博物館(総武線両国駅下車)
<問>☎03(3626)9974
http://tc2015.jp/
*情報は2015年6月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください
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