「一人2センチ2,000人、
みんなで掘れば40メートル!」
ところでドラム缶風呂の井戸水は、この連載20回目(2014.8月搭載)の「全国に広がる『防災キャンプ』~学校が避難所として機能するために~」で紹介した、秋津小学校の校庭に手掘りで掘った防災用の井戸から汲み出しています。
名刺サイズの「上総掘り体験証明書」。秋津のまち誕生20周年記念行事の一環で実施した手掘りでの井戸掘り参加者へ配布した証明書
ですから無料です。
有料の水道水なら、こんなにジャンジャカ使うわけにはいきませんからね。
で、井戸掘りの際に地域配布の「井戸掘りタイ!員募集」のチラシやまちなかに掲示したポスターのキャッチコピーは、「一人2センチ2,000人、みんなで掘れば40メートル!」です。
一人で2センチ掘るなら、掘り方はわからなくてもだれでもできそうに思うじゃん!
上総掘り伝来の「ひご車(円形)」や手づくり道具
で、井戸掘り開始から掘り上げるまでの16日間には、子どもからお父さんやお母さんたちまでが延べで1,000人も参画して48メートルまで掘り進めて完成したんです。
井戸掘りの体験者には、秋津パソコン倶楽部のお父さんが手づくりした名刺サイズの「上総掘り体験証明書」を発行し、3枚集めたら「ひご車体験ができる」ことにしました。
ひご車は、ハムスターが乗ってくるくる回る「回し車」の巨大ないわば人力車。
ひご車には縦に割いた竹ひごを何十本もつなぎ合わせ、ひご車の中の人が掘り手の合図で歩く人力で巻き上げたり、逆方向に歩くことでゆるめて竹ひごを下げたりする直径3メートルほどの円形の上総掘り伝来の手づくり木製道具です。
これも工作クラブのノリノリのお父さんたちがつくりました。
で、子どもたちはひご車に乗りたくて何人もの常連さんができ、ひご車体験者がどどっと増えました。