次は、チョコレートを主材料に、スターウォーズのキャラクターなどをケーキポップ(円形の小さなケーキにスティックをつけてロリポップキャンディのように見立てたもの)でデザートタワーに展示し、多くの来場者を惹きつけた「アルバーツ・ぺティート・スイーツ」。
「これまでに、プラダからプラダのバッグのケーキポップ、マキタから電動ドライバーや釘のケーキポップなど、さまざまな企業から依頼を受けている」。こう話すのは、経営者でクリエイターのアルバート・ダニエル(Albert Daniel)さん。「他のケーキポップとの違いは、クライアントが希望するものなら何でも作れること。なぜなら、粘土を使って型から作るから」。実は、昔から粘土で物作りが好きだったダニエルさん。パーソナルトレーナーとしてジムで働いていたある日、ケーキポップを作ってみなに配ったところ、その中にプロのフットボール選手、マイケル・ストラハンもいて、彼からオーダーを受けた。そこから、フルタイムの仕事に展開していったというサクセスストーリーがある。
最後に紹介するのが、オーダーメイドのデザートスタンド(デザートを置く台)を製造して販売する「Enticing Tables(エンタイシング・テーブル)」。ここのデザートスタンドは、シルバーの木の枝の先に台を取りつけてカップケーキを置いたり、花畑に咲く花の部分にカップケーキを入れたり。そんなケーキスタンドなどが、来場者の目を釘付けにした。
「タイムズスクエアにあるディズニーストアには、ジョーが作った観覧車(モーターを取りつけて動く仕組み)が展示されている」。そう話すのは、元ペプシコのビジネスウーマン、バレリー・マッキンリーさん。彼女は2010年に元NASAの溶接工だったジョー・マッキンリーさんと同社を創設。「ある日、富豪の結婚式のテレビ番組『プラチナム・ウェディング』を見ていた時、すばらしいデコレーションに圧倒された。しかし、キャンドルスタンドやフラワースタンドだけが、あまりにも安っぽいことに驚いた。そこで、ここにビジネスチャンスがあると気がついた」。当初はキャンドルスタンドなどからスタートし、次第にデザートスタンドへシフトした。
最先端のパーティ文化が垣間見られるアメリカ。「しかし、ケーキのデザインに関しては、オーストラリアが最先端で、それに比べるとアメリカはまだまだこれから」と、タッチストーンさんは話す。2回目以降の展示会では、さらに進化したパーティ文化に加えて、進歩したケーキが期待できそうだ。
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