チャイナ・ウォッチャーの視点

2015年12月8日

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 先日上海のゴルフ場で日系企業とドイツ企業の駐在員たちとゴルフをしながら、最近の中国におけるビジネス状況について情報交換した。大変参考になる話を聞くことができたので、皆さんとも共有いたしたい。

ドイツ自動車部品メーカーの駐在員
VWを救った中国の税制改革

 まずは、自動車部品メーカー駐在員の話だ。

 1. VW中国は、ディーゼルエンジンの不正問題が表面化する前の、年初より販売不振であったが、10月1日より施行された1600CC未満の自動車の取得税を半減した措置(http://www.jiji.com/jc/zc?k=201509/2015092900968)によって販売が回復し、工場周辺にたまり続けていた在庫車が一気にはけてきた。それまでは前年比30%ダウンを覚悟していたが、このままだと前年並みに売り上げを確保できそうな見込み。

 2. この販売の回復は、日系メーカーにもメリットをもたらしているのだと思うが、1600CC未満の売れ筋をもっているのはVWであり、この税制改正は、中国がVWを救うために出した面もあるとの見方が業界で言われている。

 3. 日系自動車メーカーの友人にも上の話を聞いてみたが、概ね同じ認識であった。日系メーカーでも該当する売れ筋のモデルは好調であるが、該当するラインナップがVWほどでないと。

 中国はなかなかうまいことをやったと思う次第である。正に一石二鳥。減速が言われる自国の景気を刺激しながら、ドイツにも貸しを作ったわけである。反対にドイツも中国とうまくやっているのではないか。日本の立場はドイツよりもより複雑で難易度は高いとは思うが、もう少し上手く立ち回り方法はないのか、日中関係の荒波に翻弄される日本のビジネスマンとして、今日も自問している。

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