北上コースでは、最終地点のフアランポーンでなんといってもタイ中華を思う存分、堪能してほしい。フカヒレや燕の巣などは日本と比べて破格で味わえるが、中には観光客向けの料金を設定しているところもあり、こちらも事前のメニュー確認が必要。ショッピングエリアとしても人気を博しているが、“泥棒市場”ではジャンク品が多く、お土産に買えるようなものは、まずない。
また、フアランポーンで現在注目されているのが、ソイ・ナナという通り。日本のガイドブックではほとんど紹介されていないが、近年になって、突然オシャレなバーが建ち並ぶようになった。中華街の雑多な雰囲気から一変、いきなり感度の高いタイ人たちが日夜集まるようになり、タイ人にも話題となっている。
ヤードンが飲める「Tep Bar」、木造の内装がセンスを感じさせる「El Chiringuito」、ジンを使ったカクテルが絶品の「Teens of Thailand」などが有名。ほかにもギャラリーを併設する店舗もあり、通りのバーをハシゴをするのも楽しい。日本のイメージであれば、20年くらい前の下北沢のような、個性的なバーの集合体のような趣すら漂う。こちらのエリアもぜひともおすすめしたい。
散歩スポットの最後には、いかにもバンコクという意味で、ゴーゴーバーエリアは“見るだけでも楽しい”ため、もし行ったことがなければ、例え女性でも一度訪れてほしい。あのネオンに照らされた通りは、見るものに強烈な印象を与えるのは間違いない。女性一人というのはあまり見かけないが、カップルで行くもよし、女性グループで行くもよし(子連れの場合は、あまりおすすめはしない)。
アソークのソイ・カウボーイやシーロムのパッポン通りは5分ほどで抜けられるし、ナナのナナ・プラザも10分もあれば、見て回ることができる。客引きをしている“キレイすぎる”男の娘たちは、これまでのレディボーイのイメージを裏切り、きっと新鮮に映るだろう。
散歩スポットから一変し、“眠らない街”バンコクでは、ナイトマーケットもおもしろい。観光の場合、夜はどうしても“食事”をメインにスケジュールに入れがちだが、週末にはバンコクの至るところでナイトマーケットが開催されている。規模も大小あり、場所によって商品構成も異なるが、おすすめなのが「タラット・ロッファイ・シーナカリン」と「サイアム・ジプシー・マーケット」。
両マーケットの特徴としては、とにかくその敷地面積が広大ということ。すべてをじっくりと見る回るには、1時間では到底足りない。アパレルを筆頭に、家具、自転車やバイク製品、アクセサリーなどの小物を扱う店舗がひしめきあい、「この商品、違う店舗でも見た」ということも“マーケットあるある”だったりする。もちろんフード関係も充実しているため、小腹が空いても問題はない。
「メイド・イン・タイ」の製品も多くあり、こちらでお土産をまとめ買いするというのも一つの手だろう。そして大半のお店が値引き交渉が可能。行き方としては、「タラット・ロッファイ・シーナカリン」は、タクシーで行くのが無難。運転手に「タラット・ロッファイ・シーナカリン」と話して理解されなければ、「シーコン・スクエア」と言えば問題ないだろう。あとはスマートフォンの地図を片手に辿り着いてほしい。「サイアム・ジプシー・マーケット」はBTSモーチット駅から比較的近いが、これもタクシーが◎。昼に開催されているバンコク最大のマーケット「チャトチャックマーケット」から流れるのも悪くない。