それから白ワインとベトナム料理を堪能しながら、延々とおしゃべりを続けた。その時の思い出を畏友のKM氏や先輩のOS氏にかなり舞い上がったEメールにして送っているので引用する:
「美しい自然の中で爽やかなそよ風を感じながら聡明な美少女と人生や芸術について語りながら美味しいベトナム料理と白ワインで極上の時を過ごす。これ以上人生に何を望むことがありましょうか。地上のパラダイスとはこのことでしょうか」
KM氏よりの返信:「煩悩、病膏肓に入る」
OS氏よりの返信:「まだまだ修行が足りないようです。とことん楽しむべし」
伝統芸能&民族音楽の夕べ
4時頃ランチからホステルに戻り、シャワーを浴びて昼寝をした。6時半にロビーで待ち合わせて念願の伝統芸能&民族音楽ショーに出かける。7時開演の予定であるが二人以外に客がいない。聞くと団体客の予約が入っているが彼らのスケジュールが遅れるので30分待ってほしいとのこと。二人で舞台に近い隣り合わせのシートに座っておしゃべりしながら待っていると楽しくて30分はあっという間であった。そのうちに個人客が三々五々と入ってきてフランス人の団体も到着。
民族衣装のダンサーが登場して開演。民族楽器の音楽をバックにきらびやかな伝統舞踊ショーを楽しむ。フランス人の団体は退職した夫婦ばかりのようで平均年齢65歳くらいでとにかく賑やかである。ショーが終わると舞台の前で記念写真を撮り始める。ジュリエットをベトナムの少女と勘違いしたのか一緒に記念写真に入ってくれと何組もの夫婦に頼まれてジュリエットは快く引き受けて撮影に応じている。陽気なフランス人が何人か私にも声を掛けてきて「きれいな娘さんで羨ましいわ。お幸せですね」のようなことを言っている。お節介な言葉に私のテンションは急降下。
⇒第8回に続く
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