Wedge REPORT

2016年2月19日

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 澤さんは、特に若手に期待していると思う。電力会社、メーカー、霞が関、政治家、すべてのセクターから、熱意ある若手が現れ、力を結集して、日本の将来のためにエネルギー政策を論じ、形作っていることを望んでいるだろう。人一倍、若手に対し、目をかけ、育てようとする人だったからだ。

 最後に、告別式での妻・伊津美さんの挨拶の内容を紹介して本稿を締めくくりたい。がんと向き合い、人生を生き抜いた澤昭裕さんのご冥福をお祈りします。

  夫は58歳という若さで旅立ちましたが、だれよりも凝縮し充実した人生だったのではないかと思います。

  夫は結婚前から自分は長生きできないだろうと申しておりました。それは学生の頃肝炎を患い、闘病生活の中で思い至った考えだったようです。自分の人生が短いなら社会に貢献する仕事がしたいと公務員を選んだとも話しておりました。

  言葉通り身を粉にして仕事をしてまいりました。そのような夫の思いを知っていましたし、仕事一筋でも何かあった時に私のことを1番に考えてくれるという確信を持てましたので、今までパートナーとして共に歩んでこられたのだと思います。

  体調が急に悪くなった12月末、夫から最後のメッセージというメールをもらいました。その手紙の中で、夫は葬儀のことにも触れております。夫の言葉をお伝えします。

  自分はいい友人先輩後輩に恵まれ、幸せな人生やった。だから弔問にきてくれる方々に自分の代わりに感謝の気持ちを込めて頭を下げておいてな。特に若い人たちが来てくれたら、子供がいなかった分、自分の後継者だと思って育てたり、接したりしてきた人たちが多いはずだから、その人たちの未来を一緒に祈ってあげてな。

  葬儀の時に、挨拶してもらう時も、参列してくれる皆さんに、「ほな、またね」(アメリカの友人にはSee you again)と伝えてください。

  本日はお別れに来てくださり本当にありがとうございました。

(写真提供:21世紀政策研究所)

  
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