2024年4月20日(土)

古希バックパッカー海外放浪記

2016年6月5日

美魔女もティンティンも“福禄寿”

北京のホテルのラウンジ・バーにて

 12月14日 午後5時 自転車で緑豊かで史跡が豊富なビエンチャン市内を散策してゲストハウスに戻った。部屋ではティンティンが荷物を片付け終わって一人でぼんやりしていた。彼女は「今晩8時発のバスでスペイン人の彼と一緒にルアンバパンに出発するの」と幸せそうに私に告げた。

 私は北京駐在時代の経験から多少は中国女子の考え方や価値観を理解していたので、くだんのスペイン人から直接聞いた事実関係はティンティンに敢えて伝えなかった。30年以上の昔、中国の専門家から中国社会の伝統的価値観は共産党政権下でも全く変わっていないと聞いた。それが“福禄寿”の概念である。

 福(艶福、すなわち美女を娶ったり愛人にする)、禄(お金、すなわち蓄財すること)、寿(長生きして子孫を沢山残すこと)が人生の理想であり行動指針だという。私の知る限り経済発展につれて福禄寿信仰は益々盛んになっている。権力を得て蓄財して若く美しい愛人を囲うというのは共産党支配下では極めて一般的慣行となっている。近年習近平政権は取締を強化しているが、民間の起業家や成金などは当然のことながら福禄寿を貪欲に追及しているし、一般民衆もそれを当然のことと受け容れている。逆に女子にとっては美貌とはお金や贅沢な生活を得る手段と一般的に考えられているようだ。

北京のナイトクラブのキューバン・ダンス・ショー

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