2024年12月5日(木)

古希バックパッカー海外放浪記

2016年6月5日

[ベトナム・カンボジア・ラオス・タイ]
(2014.10.25-12.29 65days 総費用18万円)

 迷える中国女子ティンティン25歳、人生逆転に賭けた覚悟

 12月12日 ビエンチャンのゲストハウスにチェックイン。隣のベッドにいたのがティンティン、上海近郊の小都市出身、25歳。彼女はぱっと人目を惹く艶やかな美人というわけではないが、身長168センチくらいのスレンダーボディでそれなりに魅力的な容姿の持ち主である。敢えてジェンダー論者の批判を承知で例えると男女共学の高校でクラスに20人女子がいたら男子生徒の人気投票では5番以内には必ず入るであろうと思われる。

 12月13日 夕刻、暇なのでベッドに寝そべって隣のベッドのティンティンと雑談。彼女の出身地は私も何度か訪れたことがある上海近郊のいわゆる江南の風光明媚な水郷地帯の小都市。彼女の英語力は単語をやっと並べる程度なので中国語でゆっくりと会話した。彼女が中学生のとき両親が離婚。それから祖父母の家で育てられたが経済的問題もあり高校卒業後は地元の製造工場に就職。

 私は昼間宿でたむろしているアフリカの出稼ぎ黒人グループと彼女が異様に親しく接しているのを見ていたので、どうして親しくしているのか訝しそうに理由を聞くと「彼らは親切で純粋で朗らかで私をお姫様のように大事にしてくれる。私の人生でこんなに素晴らしい人たちと初めて出会った。彼らと交流していると心が晴れて幸せを感じる」と滔々と語る。彼女は中国社会でどれほど孤独で寂しい思いをしていたのだろうか。

 私がなぜ一人旅をしているのか理由を聞くと彼女の心の闇が見えてきた。彼女は高校卒業後7年間同じ製造工場で働いた。その間に恋人ができた。彼氏は少し年上、高卒で他の工場で真面目に働いていた。彼氏の実家は普通の農家で彼氏もお金は余りないがハンサムな好青年。ティンティンは彼氏と結婚するつもりで実母に彼氏を紹介した。


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