2024年11月25日(月)

田部康喜のTV読本

2016年4月21日

NHK報道で指摘されていた地震発生の可能性

 こうしたプレートは表面的なものではなく、地下30㎞付近まで壁のようになっている。この帯状の壁が境目となっている地帯は、過去の地震の震源、震度の帯と一致する。それは活断層である。今回の地震が発生した、布田川断層と日奈久断層はまさにこの活断層である。

 西村准教授は、こうした陸のプレートの境目に地震が起きる可能性があると指摘して、警戒を呼びかけていた。

 NHKは4月16日にNHKスペシャル「緊急報告 熊本地震『活断層の脅威』」を、放送した。14日夜にマグニチュード6.5の地震が発生した28時間後に、マグニチュード7.3の大地震が起きたことを受けたものだった。気象庁は、最初の地震を前震とし、大地震を本震とした。

 本震発生前の15日の取材とことわったうえで、先の西村准教授の冷静な判断が紹介される。

 「プレートのブロックの境目に、ひずみがたまって地震になる可能性が高い」と。

 番組では、キャスターのほかに、NHK災害担当の菅井賢治と、東京大学地震研究所の平田直教授を加えて、さらに分析を進めていく。

 震災地に入った研究者により、活断層のあとと推定される、地面の割れなどが発見されている。

 平田教授は指摘する。

 「地震の震源は地下10㎞から20㎞にある。この深さのひずみによって、岩石が耐えられなくなって破壊され、小さな地震が多数起きている」


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