2015年元旦から施行された中国の新環境保護法は、違法行為に対して「(違法が確定して以降の)日割りの追加罰金徴収」、「(責任者の)行政拘留」などの強制措置を伴うもので、その実効性が期待されていた。
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今年3月の全国人民代表大会において環境保護部長が「中国は汚染対策で非常に大きな努力をしてきた。今後も引き続きハードな方法によってハードな挑戦に対応していく」と発言したのは新法の強制力を指したものといえる。
そして、同発言の中では、1年目の成果として「33市(区)の地級(筆者注:省に次ぐレベルの行政単位)市で総合的な監督視察を実施し、市級政府の主要な責任者15人に公開の行政指導を行い、各省・自治区・直轄市の市級政府の30%以上で慣用保護の監督視察を行い、31市で公開の行政指導を行い、20市(県)で問題ある企業・地域を対象として新規プロジェクトの審査を一時停止し、176件の問題について情報公開した上で対策をとるよう督促した」とその一端が明らかにされている。