スノッブなニューヨーカーはイーストハンプトンへ
中には実家に帰らずに、サマーハウスに行く人も多い。
ちょっとした資産家のニューヨーカーなら、ロングアイランドにサマーハウスを持っている。東京のお金持ちが軽井沢の別荘に行くのと同じ感覚だ。
マンハッタンの東側に突き出ているロングアイランドは、先端の港町モントークまで車で3時間あまりの大きさの半島。昔からお金持ちのリゾート地として開発され、F・スコット・フィツジェラルドの「グレイト・ギャツビー」の舞台にもなったところである。
今ではその大部分は住宅街だが、特に大西洋に面した南側には、ビーチリゾートタウンがいくつも残っている。
プライベートビーチの並ぶイーストハンプトンは、マンハッタンから車で2時間弱の距離。またフェリーに乗って行くファイアーアイランドは、ゲイに人気のトレンディなリゾートスポットだ。ちょいとスノッブなニューヨーカーたちは、独立記念日にはこういう場所に出没する。
もっとも問題は東京と同じく、道路の渋滞である。マンハッタンからこのロングアイランドに向かう高速道路は一本しかなく、いったん渋滞に巻き込まれたらエライ目に遭う。それでも人々はめげることなく、独立記念日をプライベートビーチで過ごすべくロングアイランドに向かうのだ。
本物のセレブはヨット遊びやカリブ海へ
もっとお金持ちの人たちは運転を避けて、飛行機に乗ってフロリダやカリブの島などに行って休日を過ごす。
ニューヨークからもっとも近いカリブ海のリゾート地、メキシコのカンクーンが飛行機でわずか3時間半。セントトーマス島、セントマーチン島など人気の島にもニューヨークからの直行便が飛んでいる。週末の休みを使っても、ちょっと行って遊んで帰ってこられる距離なのである。
他にも自家用ヨットをイーストリバーに出して花火見物する人、ニューヨーク州の北部にあるキャッツキルマウンテンやマサチューセッツの避暑地に行って過ごす人など、みんな自分のライフスタイルに合わせて、それなりにお洒落に休日を過ごすのだ。