最大20万人の観光客が減少する
これらの事件により、影響を受けるのが観光産業。政府観光庁のユタサック総裁は15日、最大20万人、観光収入約2億9300万ドルが減少する可能性もあると言及し、タイホテル協会の関係者によると、事件以降、ホアヒンのホテルのキャンセルが相次いだという。外国人以上にタイ人のキャンセルが続き、内需に影響するとみられている。何よりもタイ人が避けている現状を考慮すると、今後もその危険性は推して知るべしだろう。
活気づくプーケットの繁華街。想定外の爆発事件だった
ただし、日系社会への影響については、25日時点で「ほとんどない」と言える。観光地での事件だったこともあるが、企業の撤退や家族を帰省させるといったこともまったく聞かない。長く住み慣れた日本人からすれば「また起きたか」といった程度で、すでに現地の報道も落ち着きはじめている。
このまま沈静化していく感も否めないが、治安維持を目的にクーデターを起こした現軍事政権にとっては面子を潰されたのも同然。観光産業への悪影響を収めるためにも、早期解決を望みたい。
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