一生涯の独身は人生の最悪のシナリオなのか
人はだれでも孤独を恐れるものです。もしも人生で大きな困難にぶち当たっても、一緒に闘う仲間がいればそれだけで救われる思いがします。実際の困難の大きさにかかわらず、人にとって最も恐ろしいものとは、「たったひとりで立ち向かっていかねばならない」こと、つまり孤独なのです。
加えて、女性は独身を貫くことで社会的にスティグマを負わされやすい側面があります。たとえ本人が独身を望んでいても、キャリアでどんなに成功していても、結婚していないことで周囲から不当な扱いを受けるリスクは、独身男性に比べて大きいでしょう。それゆえ、独身のままでいる人生を過剰なほど恐れるのです。
では、仮に独身で一生涯を貫いたとしたら、いったいどれくらい厳しい日々が待ち受けているのか?
自分で生活費を稼ぎ続けなければならない
家も買わねばならない
親の介護もしなければならない
病気になったら医療費も払わなければならない
やがて自分が介護状態になったら……
と、リスクを挙げればきりがありません。
考えれば考えるほど、おひとりさまの人生は無限大に恐ろしく見えてきてしまいます。そこで、想定される怖さをお金に置き換えてみるのです。