2024年12月23日(月)

『山旅々』編集者の「山旅のすすめ」

2016年10月18日

ジョン・ミューアというナチュラリスト

写真を拡大 「自然保護の父」と呼ばれるジョン・ミューア氏

 前置きが長くなりましたが、このゴールドラッシュの最盛期、1849年に一人の少年がスコットランドのダンバーからアメリカの地へやってきます。「わずかな金額で土地が手に入り、地主になれる」という夢の話を聞いた父に連れられてやってきた彼の名はジョン・ミューアといいます。

 ジョン・ミューアは小さいころから自然の中で遊ぶことが好きだったようです。鳥や魚の活動に胸をときめかせ、海や空に至るまでの未知なる世界に興味を抱いていたという事ですから、このアメリカ行きというものが彼にとってみてどのようなものだったのか? その頃ウィルダネスと呼ばれる自然の宝庫だったアメリカの地へ旅立つ感動は強いものだったに違いありません。

 ジョン・ミューアという人は現在では自然保護の父と呼ばれるアメリカでは著名なナチュラリストです。カリフォルニアには2つの世界遺産があり、1つはヨセミテ国立公園、もう1つはレッドウッド国立・州立公園ですが、この国立公園という現代に通じる理念を作り上げたのがジョン・ミューアその人なのです。 

写真を拡大 国立公園として保護され続けるジョシュアツリー国立公園

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