定年バックパッカー海外放浪記

2017年1月8日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

マザーラ・デル・ヴァッロの旧市庁舎

 小一時間経過してパトカーが到着。若手の制服警官と中年の刑事が降りてきた。刑事はさすがにイタリアの警察だけあって渋いタフガイ風でジョージ・クルーニーに“ちょい似”である。

 カフェの店員から簡単に事情を聴いて「明日9時にコミッサリオ・ディ・ポリツイア(警察署)に出頭すること。時間厳守。住所は後でウェイターに聞いてくれ」と刑事は下手な英語で用件だけ伝えて帰ろうとする。

 目撃者探しとか現場検証はしないのか、さらには犯人の目途はあるのかと勢い込んで刑事に聞くと「ここはシシリーだぜ。あまり期待しないことだな。」と気障なセリフを残して走り去った。恰好だけで頼りにならないシシリー警察であった。

 残念だが西地中海周遊はこうして“不慮の事故”によりシシリー島で突如中断となった。サルジニア、コルシカ、マジョルカなどは次回のお楽しみとして翌々日マルサーラからバロセロナ行きの飛行機に乗った。

 11月26日 成田に到着。荷物は貴重品を入れたポーチと折り畳み傘だけ。服装はジーパンとシャツの上にビニール合羽という“着の身着のまま”。足元は靴も盗られたのでビーチサンダルという季節外れの軽装であった。

 (完)

高台の展望台からの眺望

  
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