新しい寄り合いスポット 〜井戸端としての有用性〜
今回の取材先、ecoLux Laundry 龍西店は、まだ上記のような特別なサービスを取り入れていなかったが、下町で、オーナーの配慮が行き届いており、その上、町会役員ということもあり、温かい雰囲気がある。昔でいう井戸端の感じだ。
昔、労働歌が注目された時があったが、家事のパートナーは鼻歌とおしゃべり。ラジオを聴きながらもいい感じだ。ただ昔のように、隣の家が覗けて挨拶できるような状態ではない。このため家の中で淡々と家事をこなす。ストレスも溜まる。きれいなランドリーを生活に取り入れ、そこで近所の人とお喋りを楽しむ。そんな、今までのコインランドリーとかけ離れた使い方が透けて見えるように感じられた。
他国のアイディアが、日本の文化と混じり合い、新しい形を作り出す。洗濯を待つ間にカフェではなく、お喋りの間に洗濯という、逆の発想が鍵になりそうだ。まだ、こうしたら儲けられるということではなく、新しいことができるかもという感触でしかないが、今回紹介した次のステージがあるように感じられる。
今回取材させてもらったオーナー夫妻は笑顔で「いい仕事に当たった!」と言っていた。
「笑う門には福来たる」を地で行くような素敵な笑顔であり、羨ましいとも感じた。
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