2024年4月19日(金)

古希バックパッカー海外放浪記

2017年4月9日

名物ハンバーガーショップ、高校のクラスメートの二人の夢は半世紀を経て

 4月11日(月)。ミズーリ州の中間あたりに“Joe’s Diner”という1950年代開業の名物ハンバーガーショップがある。店内は1950~1960年代のブリキのミニチュアカー、ナンバープレート、コカ・コーラの看板などルート66グッズで一杯だ。黒いテーブルと赤いシートも1950年代そのままである。

Joe's Dinerのアメリカンな座席でコーラで乾杯するオジサン達。後ろのブリキの壁飾りもお宝もの

 オーナー夫妻で店を切り盛りしている。旦那がキッチン担当、奥さんがウェートレス兼レジ係。どうも話が合うので聞いてみたら二人とも小生と同じ1953年生まれ。しかも二人は地元のハイスクールの同級生とのこと。旦那さんは歯科技工士として長年働き、奥さんも経理事務をしてきたが58歳の時に仕事を辞めて4年前に先代のオーナーから店を買い取って経営を引継いだとのこと。

1953年生まれの三人組、お揃いのエプロンがお似合いの素敵な熟年カップル。憧れちゃうね。

 二人でお店をやるという長年の夢を叶えた二人は傍から見ても溌剌としている。常連さんとの会話からもそれが見て取れた。小生と同い年であるが実年齢よりもずっと若く見えたのは小生のひがみであろうか。いずれにせよハイスクールメイトの二人が50年近くかけて辿り着いたドリーム、Joe’s Dinerの店内は古き良きアメリカが輝いていた。

名物バーガーカフェは親子二代の愛情物語の舞台であった

エマ・ジーン’ズ・ホラントバーガー・カフェの入口から内部を偵察するオジサン

 5月17日(火)カリフォルニアの砂漠地帯を越えてVictorvilleの町に入ると”エマ・ジーンのオランダバーガー・カフェ”(Emma Jean’s Holland burger Café)の看板が見えてきた。ルート66旧道では州政府や地元観光協会が作成したルート66地図に由緒あるカフェや食堂などを由来とともに紹介している。オランダバーガーカフェ“Hollandburger Cafe”は地図だけでなく道路標識にも案内が出ている。写真だけでも撮ろうと立ち寄った。

19才の臨時バイトのウェイトレスさんに淹れたてコーヒーを注いでもらいご満悦のオジサン

 店の外で写真を撮っているとガラス窓越しにウェイトレスらしい可愛い金髪の少女が手招きしている。ドアを開けると先ほどの少女が微笑みながらテーブル席に案内してくれる。店の中は午前10時過ぎだがほぼ満席である。かなり繁盛している様子でひっきりなしに新客が入ってくる。
可愛い金髪のウェイトレスは19歳。高校を卒業したが地元では仕事がないのでブラブラしていたところ、このホランドバーガーでウェイトレスをしている友人が数週間旅行するのでその間ピンチヒッターとしてアルバイトをしているという。

 この店は観光局のパンフレットによると1947年にHolland夫妻が開業。エマ・ジーンは長年この店でウェイトレスとして働いていた。エマの旦那のリチャードは近くのセメント工場のコンクリートミキサーの運転手として31年間いつもこの店で食べていた。そしてエマを見初めて二人は結婚した。

 さらに歳月は流れ創業者のホラント夫妻が高齢のため引退するため店を売りにだしたときリチャードは妻のエマのために店を買い取りプレゼントした。1979年に元の店名に妻の名前を加えてエマ・ジーン’ズ ホラントバーガーカフェと命名した由。40年以上にわたるリチャードとエマのラブストーリーである。


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