2024年12月23日(月)

古希バックパッカー海外放浪記

2017年3月5日

(2015.11.27-12.26 30日間 総費用12万円〈航空券含む〉)

パガンで出会った努力家の韓国の孫娘

パガンの仏塔の上で地元女子にすりよるオジサン

 12月16日。パガンのゲストハウスで朝食を食べようとオープン・カフェのテーブルを見ると満席であった。一人の東洋系の少女と目が合ったので挨拶して相席をお願いした。その少女が韓国ソウル市在住の大学生アナ、19歳であった。小柄な彼女は好奇心に満ちており積極的に話しかけてくる。小動物のような愛くるしい表情だ。オジサンは彼女を“韓国の孫娘”と密かに心の中で命名した。

 パガンで5日間、さらにヤンゴンで3日間を彼女と一緒に食事をしたり散策したりすることになった。初対面でなぜアナが素晴らしい英語を話すのか不思議に思った。アナの英語は長年海外業務を生業にしてきたオジサンがタジタジするくらいのレベルである。

朝食のトーストを頬張る孫娘アナ

 アナは高校生の時から米国留学を目指して英語を勉強してきたという。彼女は二人姉妹で姉が米国留学して化学を専攻して修士課程を卒業。米国の大手化学メーカーに就職して現在はそのメーカーの韓国法人に勤務。しかし彼女の父親は韓国の非財閥系の中堅企業に勤めており家計的には姉一人を米国に留学させるのが精一杯であったので米国留学を断念したとのこと。

パガンの地元キャンディーズ(左端のスーちゃんの頬の『タナカ』、ミャンマーの伝統的日焼け止めに注目)

 アナの話を聞いていてなんだか彼女の心情がいじらしく思った。彼女は留学を断念した代わりに大学を休学して一年間世界を見て歩こうと決心。勉学の合間を縫ってアルバイトして旅行資金を貯めたという頑張り屋さんだ。

 パガンに滞在中、昼間はそれぞれ別行動するが、朝晩は一緒に食事をすることになった。アナは朝食時には今日の予定を楽しそうに話して、夕食時には当日の起こった様々なエピソードを興奮気味に語るのである。感性豊かな19歳のギャルのお話は定年退職したオジサンにはキラキラしたお伽話の世界であった。


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