特集:ウクライナ危機 世界秩序の転換点
ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻へと踏み切った。この戦争は国際秩序や世界経済を変える歴史的転機となりえる。世界が変わろうとしている〝今〟を安全保障や資源、経済の専門家らがレポートする。
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2022/03/01 井上雄介
「今日のウクライナは明日の台湾」――。ロシア軍のウクライナ全面侵攻後、台湾メディアにこの言葉が踊り始めた。19年の「今日の香港は」、21年の「今日のアフガニスタンは」に続き3回目で、いざとなれば見捨てる「対米懐疑論」が広がる恐れがある。
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2022/03/01 海野素央
今回のテーマは「ウクライナ危機を政治利用するトランプ」である。米エマーソン大学(東部マサチューセッツ州)の世論調査(22年2月19~20日実施)によれば、「仮に2024年米大統領選挙が今日行われ、候補者がドナルド・トランプ氏とジョー・バイ…
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2022/02/28 長尾 賢
ロシアのウクライナ侵攻に対する国連安保理決議でインドはなぜ、棄権したのか。ここでは3つに分けて考える。①インドがロシアの軍事行動にどのような態度を示してきたのか、②その背景にある事情、③その態度は、今後も続くものなのか――。
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2022/02/27 斎藤 彰
ウクライナ戦争をめぐる対露制裁の一環として、最後まで躊躇していた〝金融の核爆弾〟といわれるSWIFT国際金融メッセージ・システムについて、米欧主要同盟諸国が26日夕、一転して「ロシア締め出し」を決定した。ロシアに致命的ダメージともなりかね…
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2022/02/26 斎藤 彰
バイデン米政権はロシアが対ウクライナ軍事行動に踏み切ったことを受け、間髪入れず対露追加金融・経済制裁に踏み切ったが、最も致命的となる強硬措置は見送られた。その背景にあるのが、国内および欧州同盟諸国側の抜き差しならぬ〝内輪事情〟だ。
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欧州、エネルギー危機へ
2022/02/25 山本隆三ロシアがウクライナに侵攻したが、欧米諸国の第2弾制裁においても、ロシアに深刻な打撃を与える世界の金融機関の国際取引決済システムから締め出せずにいる。理由は簡単だ。EU諸国がロシアから天然ガス、原油、石炭の輸入を行えなくなるからだ。
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2022/02/21 海野素央
今回のテーマは「ウクライナ危機と米中間選挙」である。ジョー・バイデン米大統領のウクライナ危機を巡る対ロシア政策について、ドナルド・トランプ前大統領が非難を強めている。仮にトランプ氏が現在大統領職に就いていたら、ウクライナ危機をどのように扱…
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プーチンの隠された意図をどうキャッチするのか?
2022/02/16 斎藤 彰「明日にも侵攻の可能性濃厚」。バイデン政権は、ロシアの対ウクライナ軍事挑発を重大視し、繰り返し事前警告してきた。警告だけでなく、「決然たる報復の意向」まで表明している。過去にはなかった異例の対応の背景に何があるのか――。
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2022/02/11 山本隆三
ロシア・ウクライナ間で緊張が続いている。ロシアはEUの天然ガス需要量の4割を供給しており、政治的な武器として天然ガス供給を停止あるいは削減する可能性も取りざたされている。この危機は、日本にとって他人事ではない。
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2022/01/25 佐々木伸
イランのライシ大統領がこのほどロシアを訪問し、プーチン大統領と会談し、外国の首脳として下院で異例の演説を行った。米国と敵対する中露とイランによる3国枢軸が一段と鮮明に。「敵(米国)の敵は味方」という国際関係の構図が浮き彫りになった。
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2022/01/24 斎藤 彰
二つの国際危機にバイデン政権は対処できるか――。昨年末以来ワシントンでは、戦略的協力関係を強めつつある中国とロシアによる対台湾、ウクライナ同時侵攻という「最悪シナリオ」めぐり、論議が活発化している。
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2022/01/12 森川聡一
ロシアがウクライナ情勢を巡り強硬な姿勢を崩さないのは、西側諸国、特に米国による抑止力の限界を見透かしているからだ。2014年のクリミア併合でも実は、米国国防総省は米軍を上回るロシア軍の実力を目の当たりにしている。
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