2022年12月5日(月)

Wedge REPORT

2018年1月30日

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 石川社長が木下さんと出会ったのは2年ほど前。石川社長が主宰した税理士向けの不動産セミナーに木下さんが講師を依頼されたのがきっかけだった。その後、お互いに税理士、宅建というプロの立場から不動産について話しているうちに、目指す方向性が同じだと分かり、共同で会社を設立することになった。相続税対策で困っている地主さんを救う手助けをしていきたいが、それにはまず地主さんから相談を持ちかけられている税理士のマインドを変えることが必須と考えた。全国各地の税理士向けセミナーを数多く開催し、相続税の節税になり、かつ相続する不動産の価値を最大にできる独自の提案をしたいという。

被相続人の推移(国税庁資料より) 写真を拡大

本末転倒

 土地、不動産を遺産相続しなければならなくなった時に相談するのが地元で開業している税理士だ。税理士は相談に来た人の要望を聞いて、できるだけ相続税がかからないような方法をアドバイスする。しかし、木下さんは「税理士だけに相談をしていると、相続税は安くなっても、相続税のことしか考えていないため、肝心の不動産の価値を大幅に下げてしまい本末転倒になることがある」と説明する。

 遺産分割して土地の評価額が大幅に低下した失敗例がある。東京都内にある1500平方㍍の土地(時価評価額約1億5000万円)に長男と次男が土地を賃借していた。賃借していた土地が土地の中央部分と左側部分だったため、売却できる土地はコの字型となってしまった。これでは小さなアパートしか建てられないため、不動産としての価値が下がってしまった。相続後のことは何も配慮されていない遺産分割による失敗例。

 では、この例ではどうしたらよいのか。長男と次男の土地を右側に一緒にまとめ、1000平方メートルのまとまった土地にすることで、面積は減るものの、高い価格で売却することができる。多くの税理士は不動産について素人なため、長男と次男の土地をまとめることで売れる不動産の価値を最大にするような提案はしてくれないし、そもそもできない。

 石川社長は、相続する郊外の不動産と都心の不動産を組み替えることで、不動産の価値を上げることができるという。例えば、生前に相続した郊外にある不動産を2億円で売却して、自己資金2億円と借入金3億円で都心部の収益物件を5億円購入し、相続後に5億円で売却(相続税評価1億5000万)すれば、相続税、借入金を完済しても5000万円は手元に残る勘定になるという。 

 不動産の組み換えノウハウを持った「ファルベ不動産」ならではのやり方だ。同社が目指すのは、不動産の価値を最大にすることで、「負動産」になりがちな不動産を、文字通り「富動産」にすることだという。

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