40点しか取れていなくても、
行動するマインドは育てられる
では、40点しか取れなかった場合はどうでしょう?
親としては心穏やかにはいられないですよね。でも、関わり方は同じです。
40点しか取れなかったら、本人もしょんぼりしていることでしょう。
でも、ここで結果を責めても仕方がありません。
「ちょっと一緒に見てみようか」とまずは現実を受け入れ、できているところに注目してみましょう。
〈基本はできているのに応用でつまずいている場合〉
親:「基本問題はちゃんとできているね。でも、ちょっと難しくなると間違えちゃうみたいだよね。自分ではどんなことが上手くいってなさそう?」
子:「時間が足りないの。簡単な問題はいいんだけれど、少し難しくなると問題を読むだけで時間がかかっちゃって。」
親:「それでどうなっちゃうの?」
子:「早くやらなきゃって思うから、計算をするときにもすごい焦る。」
親:「そっか、じゃあ次は無理に早くやろうとするのはやめて、時間内で解けそうな問題を先にやるようにしてみたら?」
子:「うん、そうしてみよっかな」
〈基本も応用もまぜこぜに間違えてしまっている場合〉
親:「あれ? ここはできているのに、こっちは間違っているなんて不思議だね。こっちはどこで間違ったの? ちょっと説明してみてくれる?」
(子どもに解き方を説明させる)
親:「ふーん、考え方は合っているよね? 解いているときにどうなっちゃったの?」
子:「途中で数字がごちゃごちゃしてきて、この時は急に分からなくなっちゃった」
親:「それって、解き慣れていないだけなんじゃない? もう少し問題練習を増やしてみたらどうかな?」
子「うん、たしかにそうかも。この間、塾からもらったプリントをもう一度やってみるね」
自分の行動で結果は変えられるんだという思いを育てる
いかがでしょう?
上の会話に「40点ってどういうこと!!」といった、親子のギスギス感はありませんよね?
子どものテストが返って来たら、どんな結果であっても、まずは子ども自身が現実を受け入れられるように、親としてはできたところを誉めることから始めましょう。その上で、できていないところの原因を冷静に分析していきます。
そして、次にどうしたらよいか問いかけて、子どもに考えさせたり、大人の経験から分かることをアイデアとして出してみたりしながら、「次うまく行くためには何をしたらいいかな?」と、行動を考えさせてあげましょう。
次の行動をするかどうかを最終的に決めるのは、子ども自身です。
「次はもっと上手くやりたい」という気持ちを、本人が持てるように手伝っていきます。
本人が「できそう」と思えることを、一緒に見つけていきます。
決して一方的な指示で片付けてはいけません。
結果に向き合って、変えていけそうな部分を見つけて、次からはどのようにすれば良さそうかを、子ども自身に考え決めさせることが大切です。
その納得感を伴った体験が、「今ある結果は自分の行動次第で変えていける」という思いを育てるのです。