世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年12月21日

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・NAFTAは再交渉され、このほどのブエノスアイレスのG20の際に、米墨加協定が新たに署名され、米国議会に回され、批准されるだろう。

・今までの国際制度で良かったものもある。1つは海外送金に関するSWIFTだ。イランの制裁対象の銀行をこの制度から切り離すことができた。もう1つはPSI(拡散安保構想)である。ブッシュ政権時代に大量破壊兵器の密輸防止に11か国で始まった制度だが、現在は105か国が加わっている。

・そして最も重要な国際組織の1つがNATOである。来年4月、NATOの70周年に、私は、同僚の外務大臣をワシントンに招待したい。

・米国と欧州が指導力を発揮しなければ、他の諸国がそうするだろう。米国は過去も未来も世界の同盟諸国とともに平和で自由な秩序のために協力する。

参考:Michael R. Pompeo ‘Restoring the Role of the Nation-State in the Liberal International Order’ Department of State, December 4, 2018

 10月4日のペンス副大統領の演説は、かなり具体的に中国批判を展開し、世界を驚かせたが、今回のポンペオ国務長官の演説も、相当明確な中国、イラン、ロシア批判である。

 昨年12月のトランプ大統領の国家安全保障戦略で、ロシアと中国がライバル国として名指しされたが、その流れは一年経っても変わらないと言うことである。

 今回のポンペオ長官の演説は、米国が現在敵対視しているイランと並んで中露両国が挙げられた。それも、この3か国は、既存の自由主義諸国が立てた国際秩序を乱す勢力として指摘されている。欧州諸国が、トランプ大統領の「米国第一主義」を批判する中、NATO本部やEU本部のあるブラッセルでポンペオ国務長官が、上記演説を行なった意義は大きいだろう。

 上記演説における日本の位置付けは、欧州諸国に並ぶ米国の同盟国ということだろう。この機会に、日米同盟をさらに強化できれば良いだろう。
 

  
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