2024年4月17日(水)

家電口論

2019年1月3日

まだ発展途上

 最初に評価したとき、KZ-CX1を、私はホットプレートの「プリンス」と評価しました。キングではありません。プリンスです。デザインが華麗なのが大きな要因ではありますが、もう一つの理由は、KZ-CX1がまだ発展途上だからです。

 というのは、肉から滲み出る脂の処理法の提案が不十分だからです。焼肉を焼くときのプレートは網状、もしくはそれを模したように作られます。理由は、そこから余分な脂を落とし、より美味しく肉を焼くためです。脂は下で水を張ったトレイが受けます。こうすることにより、脂に火か移り燃えさかることもありません。ところがKZ-CX1はIH。プレートとIHコイルの間に、水を張ったトレイのような余分なものを置くことはできません。今のところ、脂処理の解答をKZ-CX1は持ちません。欠点とも言えます。

 トンテキ(豚ステーキ)を焼いてみると、かなりの脂が飛び散ります。テーブルの上、フタなしに焼くのは少々厳しいと思える程です。

 この問題を解決することができれば「キング」です。

分野を変える「進化」

 KZ-CX1を2週間も連続で使うと、とにかく便利という気持ちが先行します。楽だし、美味い。ホットプレートなのに焼肉系がちょっと苦手というところはあるものの、メリットの方が大幅にそれを上回ります。

 そして思います。「ホットプレートと呼ぶべきなのだろうか?」と。「新分野を作るべきではないだろうか」と。そのくらいの違いがあります。で、私が考えたのが「出しっ放しキッチン家電」。「××プレート」と言うと多分良さが伝わらないと思います。それほど違うのです。

 そして、よくぞ、ここまで作り込んだと思います。2018年、最も感心した製品です。

  
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