今年、法然800回忌と親鸞750回忌が重なることを記念し、鎌倉仏教の二大宗祖の生涯をたどり、ゆかりの美術品を鑑賞する展覧会が開催される。浄土宗と浄土真宗の両宗派による合同展覧会としては、初めての試みでもある。
展示作品は約180件に上り、そのうち半数は国宝・重要文化財が占める。法然の生涯の行状を描いた国宝絵巻『法然上人絵伝』、法然の法語などをまとめた親鸞直筆の国宝『西方指南抄(さいほうしなんしょう)』、法然の一周忌に造られた「阿弥陀如来立像」、国宝の肖像画「親鸞聖人像(鏡御影・かがみのごえい)」など、この機会でなければ見られない貴重な品々も数多い。
法然と親鸞が出会ったのは、天変地異や戦乱が続いた平安末期のこと。6年間にわたる師弟関係の後、それぞれ別々の地に流罪となった2人が再び相見(あいまみ)えることはなかったという。今回の展覧会では、両者の800年ぶりの再会を演出。4つのテーマで構成された会場は、それぞれのゆかりの作品を向き合う形で展示し、2人の生涯やその後の信仰の歴史を比較しながらたどることができる点も興味深い。
重文『慕帰絵詞(ぼきえことば)』〔部分・行状絵を制作する覚如〕 南北朝時代・観応2(1351)年 京都・西本願寺所蔵
※展示期間:11/8~20
※展示期間:11/8~20
特別展 法然と親鸞 ゆかりの名宝
<開催日>10月25日~12月4日
<会場>東京都台東区・東京国立博物館平成館(山手線上野駅下車)
<問>03(5777)8600(ハローダイヤル)
http://www.honen-shinran.com/
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