2024年11月24日(日)

WEDGE REPORT

2019年2月27日

 昨年末、マイアミを訪れた際、ラテン系のアメリカ人何人かと話す機会があった。思いのほか彼らはトランプ好きであった。ある消息筋によると、亡命キューバ人の9割はトランプ支持だという。帰国後、ネットの世界を逍遥してみると、メキシコ人の運営する「Despierta(目覚めよ)」というユーチューブ上のインターネット番組に巡り合った。アメリカ人ではない、純粋のメキシコ人であろうに明らかにトランプ信者なのである。なぜか? それを知ることで、アメリカのトランプ支持層とトランプ現象の一端が見えてくる。

(stuartmiles99/Gettyimages)

番組「目覚めよ」の趣旨

 コンセプトは次のようなものだという。

 「この番組は、国際問題を扱う。目的は人々の意識を目覚めさすことにある。人々は眠っている。生まれたときから、誤った思想や偽りの考えに影響されている。すなわち、世界、人生、自分自身に関する理解を刷新することにある。人々は両親、隣人、友人、教師、音楽、映画、テレビ、政府などによって悪影響を受けているのだ」

 個々のレポートは「トランプとメキシコ対移民キャラバン」、「マドゥロ大統領のアメリカへのメッセージ」、「トランプとイルミナティとの戦い」、「ハリケーン・イルマ」など様々で、レポート内で独自の見解を述べている。90万弱の視聴数を記録しているものもあり、それなりに影響力のあるサイトである。

あなたが知らないトランプの6つの長所

 さて、これらのレポートの中で私の目を引いたのは、昨年の2月18日掲載の「あなたが知らないトランプ大統領の6つの長所」である。

 趣旨は、多くの人々は無知の犠牲になっている。マスコミの偏向報道でトランプを誤解し、偏見を持たされている。トランプには以下の6つの長所があることを気付いていない。それを知ればトランプへの見方が変わる、というのだ。

 さて、その長所とは――

1.無給の大統領である。金で動く人物ではない

 トランプは大統領の年収40万ドルを放棄している。法律上無償ではいけないので、1ドルのみを受け取っている。すなわち、ホワイトハウスにいるのは金のためではないことを支持者に示している。億万長者だからこそ、金で動く人物ではない。

2.酒もタバコもコカインもやらず、すこぶる健康である

 トランプはこれまでのどの大統領と比べても健康で頭脳も明晰である。記者会見でもメモを読まずに受け答えできる。

3.堕胎に反対している

 アメリカは先進国の中で、もっとも望まない妊娠が多い国である。そして堕胎産業が何100万、何千万ドルと儲けている。いままでの政権はそれらの医療関係者と結託して長年堕胎を法的に許してきた。だがトランプは堕胎を許さないとしている。むしろ堕胎を禁止することで若者も自らの性行動に責任を持つし、夫婦も家族計画をきちんと立てるようになる。

4.ラテンアメリカ諸国政府の腐敗と戦う

 ラテンアメリカの国々は不正選挙で政治家、大統領が政権につき、賄賂を受け取り、腐敗を極め、格差が広がっている。いままでのアメリカの政権は、腐敗した政府と関係を保つことで、利益を得てきた。だがトランプは、そうはしない。これらの腐敗と戦うといっている。すなわち、アメリカの予算で委員会を作り、国の金を奪う腐敗した制服組、政治家、大臣、大統領を取り除く。彼らは賄賂が効かないアメリカの刑務所に収監する。まずは中米、ドミニカ共和国から始め、最後にメキシコで実施する。アメリカに移民が押し寄せるのも、これらの政府が腐敗しているからこそである。まともな政府ができれば、自国に留まる。

5.ロシアの脅威などない。話し合いで解決する

 ロシアに関してはマスコミとともに、以前の政権が戦争の可能性があると嘘をいって大衆を欺き、緊張を高めていた。トランプはマスコミや取り巻きの影響を受けずに、話し合いで物事を解決し、戦争などの悲惨な出来事を回避し、世界の平和に貢献する。

6.イルミナティと戦う

 一体誰がこの世を支配しているのか。巨万の富を持つ者たちは、ひとつのグループを結成し、彼らの間で富を分け合う。それが現代のイルミナティである。中央銀行、IMFなどだ。彼らの決定は世界にひどい悪影響を与えている。このイルミナティは、エゴイズムの塊で貧困な精神しか持たず、世界の国々に紛争の種をばらまき、格差を拡大し、人類の苦悩を増している。トランプは、財政、経済、外交、技術などの分野でこれらのイルミナティと戦うとしている。こうしてトランプは偉大な大統領になる。

 これらの長所はマスコミによって意図的に伝えられていないか、偏向した報道がなされている。このビデオを拡散してもらいたい。


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