ふんわり軽い光透けるストール
クヤシイけどイタリアのオヤジたちはストールがよく似合う。ファッション雑誌のスナップ写真などを見ると、本当にストールを上手に巻いておしゃれを楽しんでいる。
イタリアのオヤジみたいに「寒くはないかい」とかなんとか言っちゃって、さり気なく首に巻いたストールを女性の肩にふんわりと掛けてあげられたら、どんなに格好いいか。
筆者の故郷の静岡県で、まさに理想のストールを見つけました。掛川市にある「福田織物」が作っている「光透けるストール」だ。
その名のとおり、光が透けて見えるほど薄いストールは、ふんわりと軽くて、一日中巻いていても肩がこらない。シルクのように光沢もあって、綿だから手洗いもできる。上質な極細糸で織られた柔らかな肌ざわりは、巻いているのを忘れてしまいそうである。
そこで今回は掛川市の福田織物を訪ねて、久しぶりに故郷の静岡に里帰りして来ました。
転機はアンティークの手織りハンカチ
砂浜に並ぶ風力発電の巨大な風車が、遠州名物のからっ風を受けてゆっくり回っている。天竜川が流れこむ掛川の遠州灘一帯は、古くから綿織物の産地として知られている。
福田織物の創業は昭和39年(1964)。長年生地を織る「機屋(はたや)」だったが、平成14年(2002)、2代目社長の英断によって、糸の入手から企画、製造、販売までを一貫して手掛けるようになる。現在は有名アパレルから海外のラグジュアリーブランドまで多くの生地も手掛けている。