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2019年8月20日

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樫山幸夫 (かしやま・ゆきお)

元産經新聞論説委員長

元産經新聞論説委員長。政治部で中曽根首相番、竹下幹事長番、霞クラブ(外務省)詰め、ワシントン特派員、同支局長、外信部次長、編集局次長、正論調査室長兼論説委員、産経新聞社監査役を歴任。2度のワシントン勤務時代は、ホワイトハウス、国務省などを担当、米国の内政、外交など幅広く取材した。

北朝鮮も日本非難控える?

 北朝鮮側の反応は無論、明らかではない。しかし、ヒントになるかもしれない動きはある。

 北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長が8月11日に出した談話。このなかで同局長は、トランプ大統領の短距離ミサイル容認発言に触れ、「主権国家としてのわれわれの自衛権を認めた」と評価。その一方で、米韓合同軍事演習に関して、韓国を手厳しく非難したものの、日本についてはまったく言及がなかった。

 米韓合同軍事演習がテーマだから、日本にあえて触れなかったことも考えられるが、8月15日、終戦の日に出された北朝鮮の祖国平和統一委員会の報道官談話は、同様に韓国の文在寅大統領を手厳しく批判したものの、やはり日本には触れずじまいだった。終戦の日という機会にかかわらずだ。

国連総会が機会か

 もっとも、だからといって日朝間の接触が首尾よくいくと考えるのは楽観にすぎるだろう。しかし、もし、ことが順調に行った場合は、9月のニューヨークでの国連総会がひとつの機会になるとみられる。今年の総会には、金正恩委員長の出席の可能性が取りざたされている。

 最初から安倍首相と金正恩委員長による首脳会談とはいかないにしても、何らかのハイレベルの日朝間の接触がみられるかもしれない。

 何もなければ、拉致被害者は帰らず、日本は依然としてミサイルの脅威にさらされ続けるだけだろう。

  
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