この体制を変えるために闘うことが家族への最大の償い
映画の中で孫毅はリー監督の撮影に協力した理由をこう語る。
「ずっと妻を苦しめてきた。どうすれば償えるのか見当もつきません。この苦しみを生んだのは中国の体制です。この体制を変えるために闘うことが家族への最大の償いだと信じています」
孫毅は、釈放後の生活でも当局の嫌がらせを受け続け、収監時代の疲労もあったのか、体調を大きく崩したところで出国を決意し、インドネシア・ジャカルタへ逃亡する。だが、そこでも孫毅には、思いもよらない悲劇が待ち受けていた。
本作は、ドキュメンタリーであっても、波乱万丈のヒューマンドラマを見ているように感情移入できる作品だ。中国政治に対する知識や関心が必ずしもなくても、十分に意味を持つ鑑賞になるだろう。
新宿Ks cinemaなどで全国公開中
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