2024年12月23日(月)

古希バックパッカー海外放浪記

2020年5月16日

(2019.6.5~7.22 48日間 総費用24万円〈航空券含む〉)

モラヴィアのブルノからボヘミアのプラハへ列車で高速移動

 7月16日、モラヴィア地方の中心都市ブルノへ到着。ガイドブックのチェコの地図を見るとブルノからプラハまでは丘陵地帯が続いている。山越えを何度も繰り返しながら数百キロ走るのが面倒に思えたので、ブルノからプラハまで列車移動することにした。

 列車には自転車に荷物を載せたまま運び込めるので楽勝である。車窓の景色を楽しみながら数時間でプラハ中央駅に到着。

 列車には老人割引がある。欧州では鉄道、バス、博物館や美術館の入場料などで老人割引(60歳または65歳以上)があるので切符売場で必ず“I am a senior citizen”と申告することをお勧めする。ふつう10~20%割引なので馬鹿にならない。

 ちなみに申告(declaration)しないと優待が受けられないのは欧米の伝統的考え方に関係があるように思われる。日本のように係員が自発的に乗客に年齢を確認して優待割引を適用するということはあり得ないので注意が必要である。

 優待割引の制度の有無と適用条件を本人が理解して自己申告するという原則である。欧米的自己責任主義という考え方が背景にあるようだ。

言語は人格を変える?

 7月16日、プラハではヴルタヴァ川近くのホステルに豪華7連泊。夕食後ラウンジで休憩していたら傍らでフランス人の学生グループが騒いでいた。

 一人の可愛い系金髪少女が突然「あなた、日本人?」と日本語で話しかけてきた。彼女はオジサンの隣に座って礼儀正しく自己紹介。高校生の時に1年間交換留学で山形県酒田市に住んでいたという。南仏ツールーズ出身でコンスタンツアと名乗った。

 「モーツアルトの奥さんと同じ名前だね」と英語で言うと「それよく日本で言われた」と日本語で答えた。日本語は山形弁の訛りが入るほどペラペラだ。

 「日本の高校に日本の制服で通ったけど、メッチャ気に入ってフランスに持って帰ったの」

 「フランス人の友達はみんな東京の高校に行ったけど、日本語余りできないね。フランス人どうし集まって東京で遊んでいるとダメね」

 「田舎ではみんな日本語しか話さないから上達するよ」とのご指摘。

 地元の新聞で紹介され、テレビ番組にも三回も出演したという山形のご当地アイドルだったらしい。オジサンが「スゴイね」と感心すると「そんなことないよ」と恥ずかしそうに首を振った。可愛く謙虚な仕草だ。

 コンスタンツアはオジサンと日本語で話すときは“可愛い女の子”なのだが、フランス人学生たちとフランス語で会話している様子は欧米女子的“勝ち気な娘”なのだ。言語により人格が変わるのだろうか。

 山形でたった一人のフランス人女子高生として真剣に日本人同級生や地域の人々と交流するなかで日本語という言葉を媒介にして日本的精神を体得したのではないだろうか。

台湾の姉妹と深夜まで親善交流

台湾の劉姉妹と酔っ払いのオジサン

 7月17日、プラハ観光1日目。トワイライトタイムにプラハのシンボル『カレル橋』まで散歩。カレル橋の上は観光客で賑わっておりクラッシック音楽、レゲエ音楽、ジャマイカドラム、などなど様々なストリートミュージシャンが演奏していた。ヴルタヴァ川の両岸でもあちらこちらで音楽が流れてくる。

 夕食後ラウンジで紅茶を飲んでいたら台湾の台北出身の劉姉妹に遭遇。2人は年子でドイツのフライブルグで半年間のプログラムの交換留学中。

 オジサンは4月~5月にかけて台湾一周自転車旅をしてきたので“台湾大好き台湾通”を自負している。しかも美人姉妹相手ということで日台親善友好に力が入る。“馬馬虎虎”(中国語で「いい加減の意」)の中国語と英語を駆使してチャラチャラおしゃべり。

 こうなるとオジサンは止まらない(unstoppable)。気がついたら時計は12時を過ぎていた。


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