2024年3月3日(日)

海野素央の Democracy, Unity And Human Rights

2020年10月16日

トランプの「狭い選択肢」

 トランプ大統領が逆転勝利を収めるには、フロリダ・ペンシルべニア両州でバイデン氏を破る必要があります。

 その場合、共和党の牙城である西部アリゾナ州、南部テキサス州及びジョージア州での勝利が大前提になっています。終盤戦においてトランプ氏は選挙スタッフ、資金及び時間といった資源を、共和党の牙城に費やさなければなりません。同氏にとってそこが痛手です。

 一方、バイデン氏はたとえ大票田のフロリダ州を落としても、ペンシルべニア州、中西部ミシガン州(選挙人16、以下同)、ウイスコンシン州(10)の3州を抑えれば、勝利する公算が高まります。激戦6州で3勝(ペンシルべニア、ミシガン、ウイスコンシン)3敗(ノースカロライナ、フロリダ、アリゾナ)でも、勝利の可能性がバイデン氏にはあります。

 というのは、クリントン氏が前回獲得した選挙人「232」に46(ペンシルべニア、ミシガン、ウイスコンシン州の選挙人の合計)を加えれば、278になり、勝利に必要な270を超えるからです。さらに、上の3州以外に中西部オハイオ州(18)をトランプ氏から奪還すれば、選挙人を296まで伸ばせます。バイデン氏はフロリダ州を落とした場合の戦略を持っています。

 バイデン前副大統領はフロリダ州獲得に乗り出しながら、中西部を固める戦略をとることは確かです。バイデン氏によって縄張りを荒されるというトランプ氏の以前からの懸念が、いよいよ現実になってきました。

 要するに、選挙人獲得においてトランプ大統領の勝利への選択肢は狭く、逆にバイデン氏は広いといえます。

  
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