変化続けるリテール市場
これからの消費者向けグッズメーカー、とりわけアパレルは、質がよくサスティナブルな素材を使い、企業が率先してリサイクルなどに取り組む姿勢を見せることが大事になる、と指摘するウォールストリートのアナリストもいる。薄利多売方式のファストファッションはこうした顧客の志向の変化により苦境に立たされる可能性が高いのだという。
元々米国はやや極端な社会で、現在では本皮製品というのは絶滅寸前だ。バッグにしろ車のシートにしろ、植物から作った、あるいはリサイクル素材を用いた高級合成皮革が主流であり、本皮は動物愛護の観点から推奨されない製品になりつつある。
ナイキのように元々価格が高めで、しかしデザインや素材にこだわりがあり、製品のリサイクルにも熱心な企業がリセール品を扱う、というのは社会の流れに即したものだ。今後同様にハイブランドがグレード落ちのリセールあるいはレンタルにどんどん乗り出す可能性は非常に高い。
顧客にとってはナイキ製品を安く手に入れるチャンスであり、企業としては環境に優しいブランドイメージにもプラスとなる。リセール市場の今後の伸びに期待が寄せられている。
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