日本としても考慮すべき課題
ペリーは核の第1使用には反対と承知しているが、この論説ではそれに触れず、米国の核の使用の決定は大統領の専権事項とせず、議会との協議事項にすることを提案している。米国による核使用を制約する仕組みであり、よい提案のように思えるが、日本のように米国の核の傘に頼っている国にとっては、協議が長引き、適時な対応ができないことになる恐れがある。日本としてもよく考えるべき点であろう。
今回のミリーの行動については、核戦争を回避したとペリーは評価しているが、文民統制上の問題があるし、統合参謀本部議長としての行動としては、少し軽はずみな嫌いがあると考える。バイデンが辞任問題をどう処理するかはまだ不明であるが、ミリー退任になっても驚くことではない。政策があるのにそれに反する行動をするのは問題である。