2022年9月28日(水)

MANGAの道は世界に通ず

2021年12月11日

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 あなたはビジネスパーソンとして、

・部下や同僚の尊厳を傷つける発言をしていないか? 
・部下に裁量を与えて自分で決めさせているか? 
・人間関係が良好になるよう配慮しているか? 
・人によって態度を変えたり、贔屓をしていないだろうか?

 こうした姿勢が、全て部下や周囲へのSCARFに影響を与えるということだ。逆に言うと、例えば、自分が部下だった時代に上司にどのように扱われたかを思い返せば、特に嫌だったこと・良かったことは大部分、このモデルで説明できてしまうのだ

営業テクニックにも活用できる

『ホリーランド』

 さらにはマネジメントのみならず、対外折衝でも通じる話である。人は、金銭や物質の報酬をもらうよりも、SCARFが高まる・保証されることのほうが嬉しいのだ。例えば、営業先の相手を落とそうと思ったら、その人の社会的地位が高まったり(称賛されたり)、公平で人間関係の良好な未来が見えたり、自分で選べる余地が大きくなるような、そんな提案を提供すれば良いのだ。経済報酬より意味報酬の時代。「お金よりやりがいの時代」というのはまさにこれなのだ。

 これが得られず、皇帝ネロは苦労し、これが得られて、拳奴セスタスは満足していったことを、この漫画を通して追体験していき、ぜひご自身のキャリアや仕事スタイルも振り返って、周囲とともに高めていけるような工夫をしていこう。

 なお、本作はそれだけではなく、秀作『ホーリーランド』(森 恒二、白泉社)のようなリアル系の格闘バトル漫画として、非常にカタルシスのある作品に仕上がっていることも申し添えておく。緻密に組み上げた戦略で、格上の相手をアッと驚く方法で倒してしまう瞬間は至高だ。

 最後に、SCARFモデルや、こうした脳の働き方に興味のある方向けに、参考図書として『最高の脳で働く方法』(デイビッド・ロック、ディスカヴァー・トゥエンティワン)を挙げさせていただく。これらの内容が網羅的に理解できる良書だ。

  
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