#財政危機と闘います

2021年12月20日

»著者プロフィール
著者
閉じる

島澤 諭 (しまさわ・まなぶ)

中部圏社会経済研究所研究部長

富山県生まれ。1994年東京大学経済学部卒業 同年4月経済企画庁入庁。調査局内国調査第一課、総合計画局計量班、調査局国際経済第一課等を経て2001年内閣府退官。02年秋田経済法科大学経済学部専任講師、04年10月秋田大学教育文化学部准教授。2015年4月から現職。

 資金がなければ弾薬も燃料も食料も前線に送れなくなる。もしくは、あからさまな軍事的な侵略がなくても、欧州債務危機で苦境に陥ったギリシャは欧州連合(EU)などからの融資と引き換えに国有資産の売却・民営化を求められ、ピレウス港を中国企業に売却したように、重要なインフラを例えば中国企業に握られ、経済的侵略が継続し、死命を制される事態に陥る可能性もある。

空想的なシナリオが現実にならないために

 以上は全くの空想的なシナリオであるが、いったん財政が破綻すると、より弱い立場にある人々ほど日常生活が大きくネガティブな影響を受け、場合によっては破綻してしまう可能性が高い。

 こうした事態を避け、空想的なシナリオが現実にならないためには、政府にいっそうの財政拡大を求めるにしても、財政健全化を求めるにしても、財政破綻リスクを正確に認識し、財政破綻がもたらす結末を意識する必要がある。

Wedge1月号では、以下の​特集「破裂寸前の国家財政 それでもバラマキ続けるのか」を組んでいます。全国の書店や駅売店、アマゾンでお買い求めいただけます。
■破裂寸前の国家財政 それでもバラマキ続けるのか
 マンガでみる近未来    高騰する物価に安保にも悪影響  財政破綻後の日常とは?
漫画・芳乃ゆうり 編集協力・Whomor Inc. 原案/文・編集部
PART1 現実味増す財政危機  求められる有事のシミュレーション
佐藤主光(一橋大学大学院経済学研究科 教授)
PART2 「脆弱な資本主義」と「異形の社民主義」 日本社会の不幸な融合
 Column  飲み会と財政民主主義
藤城 眞(SOMPOホールディングス 顧問)
 COLUMN1  お金の歴史から見えてくる人間社会の本質とは?  
大村大次郎(元国税調査官)
PART3 平成の財政政策で残された課題  岸田政権はこう向き合え
土居丈朗(慶應義塾大学経済学部 教授)
​PART4 〝リアリティー〟なきMMT論  負担の議論から目を背けるな
森信茂樹(東京財団政策研究所 研究主幹)
 COLUMN2  小さなことからコツコツと 自治体に学ぶ「歳出入」改革 編集部
PART5 膨らみ続ける社会保障費 前例なき〝再構築〟へ決断のとき
小黒一正(法政大学経済学部 教授)
PART6 今こそ企業の経営力高め日本経済繁栄への突破口を開け
櫻田謙悟(経済同友会 代表幹事・SOMPOホールディングスグループCEO取締役 代表執行役社長)
    ×
土居丈朗(慶應義塾大学経済学部 教授)

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る