2024年11月24日(日)

チャイナ・ウォッチャーの視点

2013年2月12日

5月にソウルで首脳会談か

 安倍首相は1月に初の外遊としてベトナム、タイ、インドネシアの東南アジア諸国連合(ASEAN)3カ国を歴訪し、民主主義を共有する国々との連携を図る「価値観外交」をアピールした。今月下旬の訪米では、オバマ大統領と会談し、日米同盟の結束を誇示する構えだ。

 中国との関係改善に本腰を入れるのは、3月の全国人民代表大会(全人代=国会)で習近平氏が国家主席に選出され、党政軍の三権を掌握した後とみられる。政府筋は5月ごろ、ソウルで開く日中韓首脳会談の際に初の日中首脳会談を実現し、関係修復につなげたい意向だ。

 ただ、中国側は尖閣について、日本が領有権争いの存在を認め、共同管理を行うように求めている。日本としてこの要求はのめず、中国公船の侵入をやめさせ、尖閣を国有化以前と同様に人を立ち入らせない“サンクチュアリー”として現状維持することがボトムライン。落としどころは見つかっておらず、完全な関係修復には、なお曲折が予想される。

[特集] 尖閣諸島問題
[特集] 習近平と中国 そして、今後の日中関係は?

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