2024年11月22日(金)

Wedge SPECIAL REPORT

2022年4月20日

最前線でロシアと対峙する
NATOが果たす役割とは?

──日本の読者に改めてNATOの存在意義を示してほしい。また、NATO加盟国やパートナーは、それぞれどのような役割や機能、責務を果たし、ロシアの脅威に対応しているのか。

JS NATOは純粋に防衛のための同盟であり、近隣諸国を攻撃したことはない。私は最高司令官として、NATOのあらゆる戦争計画を見て、研究して、許可を与えたが、それらの戦争計画は100%防衛的性質であった。

 NATOは非常に強固な経済基盤を有し、ロシアとの比較では、軍事費で10対1、兵員数で4対1、戦闘機数で5対1、軍艦隻数で4対1の割合であり、全てにおいてロシアを圧倒している。

 いかなる同盟でも、その本質は加盟諸国が直面する課題や負担をその諸国間で共有することにある。個別の国が対応するより加盟国全員で対処する方がはるかに大きな力になる。

 例えば、ルーマニアは情報の処理と発信に高い技量を発揮する。ドイツはディーゼル潜水艦の運用において異例の能力を有し、英国とフランスは……

◇◆◇ この続きを読む(有料) ◇◆◇

◇◆◇ 特集の購入はこちら(有料) ◇◆

 
 
 
 
Facebookでフォロー Xでフォロー メルマガに登録
▲「Wedge ONLINE」の新着記事などをお届けしています。
Wedge 2022年5月号より
プーチンによる戦争に 世界は決して屈しない
プーチンによる戦争に 世界は決して屈しない

ロシアのウクライナ侵攻は長期戦の様相を呈し始め、ロシア軍による市民の虐殺も明らかになった。日本を含めた世界はロシアとの対峙を覚悟し、経済制裁をいっそう強めつつある。

もはや「戦前」には戻れない。安全保障、エネルギー、経済……不可逆の変化と向き合わねばならない。これ以上、戦火を広げないために、世界は、そして日本は何をすべきなのか。


新着記事

»もっと見る