2024年4月26日(金)

田部康喜のTV読本

2022年6月6日

描き続けられ続ける不死鳥都市

 ミニドキュメンタリーの心地よい余韻は素晴らしいと思う。丸の内と日比谷の100年を3分間で観せる編集の手法も鮮やかである。

 東京2020の公式記録映画「東京2020オリンピック SIDE:A」(河瀬直美監督)を封切日の6月3日に観た。上空から撮影した巨大都市・東京の風景には、東京スカイツリーが突き出し、高層ビル群の映像がとらえられていた。これもまた、美しい。

 ミニドキュメンタリーが描き続けている、不死鳥都市である。映像の途中に、市川崑監督の記録映画に対するオマージュ(敬意)と思われる、太陽が映し出されるのが印象的だった。

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