2024年2月27日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年5月9日

 カチンのミャンマー中央政府との対立がミャンマーの民主化、経済の自由化にどのような意味を持つかについては見方が分かれている。タイなど東南アジアのいくつかの国は民族的、宗教的対立にもかかわらず繁栄を遂げている、と述べています。

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 ミャンマー政府とカチン族との間には停戦の話し合いに向けた動きがありましたが、少なくとも現時点では停戦の合意は成立していません。ミャンマーの少数民族の実態は、分からないことが多く、カチン独立軍の勢力も、隣の少数民族ワの軍の規模、装備も推測の域を出ないようです。

 解説記事はカチンのミャンマー中央政府との対立がミャンマーの民主化、経済の自由化にどのような意味を持つかについては見方が分かれている、と言っていますが、戦闘があっても北部の山岳地帯に限定されており、ミャンマーの経済発展計画に対する影響は少ないと思われます。したがって、日本政府のミャンマーに対する経済援助に差し障りは出ていないと見られます。

 テイン・セイン政権が少数民族との和解を最優先課題の1つとしている以上、政権は今後ともカチン族との停戦の実現に全力を挙げるでしょう。ミャンマーの少数民族問題は、1948年の独立以来の課題ですから、簡単に解決するようなものではありません。日本としては、停戦実現努力を根気強く後押ししていく以外にありません。

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