2024年4月27日(土)

Wedge REPORT

2022年11月18日

 そこで「アンブロ コーチャーズ」はコーチの環境や動きを考慮した機能を盛り込んだ。寒さに強い保温性や雨の中でも着られるはっ水加工、腕や足の曲げ伸ばしがしやすい伸縮性に加え、ポケットにホイッスルの紐を通すための穴をつけるなどの工夫も凝らしている。また、C級やD級の指導者が指導する機会は週末などに限られることから、サッカーシーンだけでなく普段から着回すことのできるようなスタイリッシュなデザインを目指した。ブランドロゴは小さくし、色も黒を基調としたシンプルな色合いにしている。

 ウインドブレーカージャケットは1万6500円(税込)、コートは3万1900円(税込)と、他のスポーツウエアよりも価格帯はやや高めだが、「機能性と汎用性を兼ね備えているので、納得感を持ってもらえるのではないか」と島村氏はみている。

どんなドラマと消費が生まれるか

 日本がW杯に初出場した1998年のフランス大会から今大会まで、日本は連続出場し、それぞれの大会でのドラマを経験してきた。その中には2002年の日韓大会でのベッカム・ブームや、10年の南アフリカ大会で管楽器「ブブゼラ」が話題になるなど、ムーブメントも起きてきた。

 20日から始まるカタール大会はどんなドラマを生み、どんな経済効果を生み出すのか。今から楽しみである。

 
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 平成の時代から続く慢性的な不況に追い打ちをかけたコロナ禍……。 国民全体が「我慢」を強いられ、やり場のない「不安」を抱えてきた。 そうした日々から解放され、感動をもたらす不思議な力が、スポーツにはある。 中でもサッカー界にとって今年は節目の年だ。 30年の歴史を紡いだJリーグ、日本中を熱気に包んだ20年前のW杯日韓大会、 そしていよいよ、カタールで国の威信をかけた戦いが始まる。 ボール一つで、世界のどこでも、誰とでも──。 サッカーを通じて、日本に漂う閉塞感を打開するヒントを探る。

   
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