2024年7月18日(木)

教養としての中東情勢

2023年4月30日

 RSFはリビア東部を拠点とする有力軍事組織「リビア国民軍」のハフタル将軍から武器、弾薬の提供を受けているとされるが、同将軍を援助しているのはUAEだ。RSFを支援している関係者として注目すべきは、ウクライナ戦争でも名をはせているロシアの民間軍事会社「ワグネル」だ。

 ダガロ司令官はロシアのウクライナ侵攻の当初、モスクワを訪問し、ロシア当局者と会談、「ワグネル」から装甲車などの兵器や軍事訓練を受ける見返りに金採掘権を与えたとされる。「ワグネル」の創設者プリゴジン氏は「国連や他国はスーダン人の血を求めているが、私は平和を望んでいる」と語っている。

終息の見通しと長期化への懸念

 ロシアもスーダンには紅海の港に海軍基地を供与するよう求めており、武力衝突には重大な関心を持っているようだ。イスラエルも注視している国の一つだ。

 イスラエルはスーダンと20年に国交正常化で合意し、その後、情報機関モサドの代表団がスーダンを訪問した。欧米もスーダンにロシアや中国の影響力が増大しないよう防戦に必死だ。

 こうした各国の思惑が絡み合う中で、武力衝突が終息する見通しはまだない。断続的な停戦が続いているものの、戦闘が完全に停止したわけではない。

 国連によると、国民の3分の1に当たる1580万人が人道支援を必要としているとされ、このままでは食料不足が深刻化し、医療支援が滞ることは必至だ。一日も早く和平への道が開かれることを望むばかりだ。

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