2024年12月13日(金)

ヒットメーカーの舞台裏

2013年11月13日

 ゴーグル型で、目と周囲をすっぽり覆って使う。ヒーターによって目の周囲からじんわり温まり、潤う程度のスチームが出る。内蔵した2個のモーターによるバイブレーション機能もあり、目の周りがマッサージされる感じだ。発売は2012年9月で、最近の実勢価格は1万円前後。発売後1年間の出荷は計画の2倍強に相当する25万台となった。発売時はまったく想定していなかった男性がユーザーの約3割を占め、嬉しい誤算ともなっている。

目もとエステEH-SW50

 使い方は簡単だ。プラスチックでできた脱着式の「給水プレート」を水道水などでさっと濡らし、本体に装着する。後は電源を入れてヒーターの温度や、「リズムタッチ」と呼んでいるバイブレーションの強弱モードと作動時間を選択するだけ。ヒーターの温度は約38度または約40度から選ぶ。モーターの振動によるリズムタッチのモードは、ゆったりした「弱め」または「強弱変化」の多い2タイプを設定、作動時間は12分となっている。新幹線などでの移動時にも使えるよう、専用の固定バンドも付いている。

 作動後は自動停止するので、寝床で使用し、そのまま寝入っても大丈夫という。企画を担当したビューティ・リビング事業部商品企画グループ参事の北岡慶子(38歳)は、「働く女性に自宅での貴重な時間を有効に使っていただき、翌日もハリのある目もとで元気に仕事に向かう」─そんな使われ方をイメージしたという。

 試用してみると、1サイズなのに顔にしっかりフィットする。そこは後で触れるとして、2分ほどでじんわりと温まり、適度な湿り気も加わってきた。理髪店で蒸しタオルを目の上に置かれた時の気持ちよさに似ている。ただし、温度は蒸しタオルよりずっと低い。エステティシャンの指導を受けて強弱パターンを設定したというバイブレーションもなかなかだ。医療機器ではないので効能としてのマッサージは謳えないそうだが、目の周りを指でやわらかく圧してもらったようなリフレッシュ感が残り、男性に受けたのも理解できる。


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